どうしたんだ!?朝日新聞「自衛隊の存在を位置づける憲法改正に賛成だ」

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編集委員のこんな意見を載せる事もあるんですね!

(ザ・コラム)自衛隊の使命 それは憲法を守った行動か 駒野剛:朝日新聞デジタル(2017.5.18)

(引用)
 1995年1月17日午前5時46分。激震が神戸市を襲って間もなく、300キロ近く離れた海上自衛隊呉地方隊の官舎にいた加藤武彦総監(当時)は突き上げる揺れで目を覚ました。場所と大きさ次第では指揮下の艦艇と要員を派遣しなければならない。

 同6時3分。地方隊の作戦室から着電。神戸市東灘区の海岸にある阪神基地隊の当直隊員が発した緊急連絡を中継してきた。

 「大地震発生。部隊はほぼ全滅、在隊員に異常なし。指揮官は徒歩で登庁中。岸壁が壊れて海水が浸入、その他施設の被害は甚大だが詳細は不明」――。短い報告だが、加藤総監は、ほぼ全容を理解できた。

 「基地がそれだけの被害を受けたなら、後背地の神戸は全滅に近く、死傷者も出て建物の崩壊や火災も起きている」。災害派遣準備を発令。同9時40分。救援資材や食料などを満載した輸送艦「ゆら」が、10分後には護衛艦「とかち」も出港した。

     ◇

 裏側でこんなやりとりが加藤総監と防衛部長との間であった。

 「総監、部隊を出されるのですね」。「私は出す」。「もう一度うかがいますが、出されるのですね。兵庫県知事からの要請はないのですよ」。「出す」。「分かりました。そこまで腹を決めておられるのなら、部隊運用はすべて私がやります」

 自衛隊法83条は非常に大きな被害を伴う地震などが起きた場合、都道府県知事らは自衛隊の派遣を要請できる。ただ同条2項ただし書きで「前項の要請を待ついとまがないと認められるときは」独自に出しても差し支えないとされる。54年の自衛隊発足以来、ただし書きを根拠に部隊が動いたことは、ほぼなかった。武力を保有する組織が、軽々に動くことは許されないからだ。

 従来の自衛官の常識なら、「派遣要請を待て」が正解だった。しかし、呉から神戸まで、平時でも10~12時間ほどかかる。

 発災時の人命救助は時間との闘いだ。72時間を経過すると生存率が急速に減少するといわれる。加藤総監が思ったのは自衛官ではなく被災民の常識だった。

 「何かが起きた時、自衛隊が救援に来てくれるに違いないと思っているだろう。自らの保身のため、被災民を忘れてはなるまい。自分がこの地位にあるのも天命だ」

 17日夕まで、地方隊は県と連絡が取れない。艦艇から「あと30分で神戸港に錨(いかり)を入れます」。電話が通じたのは土壇場の午後7時47分ごろ。「この連絡をもって派遣要請がされたことにして頂きます」と防衛部長が県側に伝えた。最後まで法にのっとった運用とするために汗がかかれたのだ。

 翌18日早朝。六甲山中腹に立つマンションに住む酒井善正さん(73)はベランダから神戸市内を見渡した。一睡もできず、上がった火の手をぼうぜんと眺めていた。港が見えてきた。大小十数隻の自衛艦艇がいた。なぜか意欲がわいてきた。「よし。助かるぞ」。艦船のエンジンを造る川崎重工の仕事場に向かおうと決心したという。

     ◇

 災害対応でも防衛上の活動でも、自衛隊という武装集団が行動するには、憲法や法令で厳格な統制を施しておかねばならない。軍が暴走し無謀な戦争で国を滅ぼしかけた戦前の貴重な教訓の上に日本はある。

 自衛官任官時、署名押印する宣誓書に「我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守(じゅんしゅ)し……事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえる」とあるのも、その一環だ。

 統制の最たるものは、憲法でその使命と限界とを明記することだ。解釈改憲は限界だ。安倍晋三首相が9条1項、2項はそのままに自衛隊の存在を位置づける改憲を表明したが、それで統制できるなら私は賛成だ。必要最小限の武力で専守防衛に専念する組織と書けばよい。憲法で位置づけるのは、自衛隊の行動にフリーハンドを与えるのではなく、政治によって縛ることだ。

 しかし、本当に遵守できるのか、疑問がある。北朝鮮に「最大限の圧力」をかけようと周辺海域を航行する米空母に海自艦が合流した。これは、そもそも1項で永久放棄した「武力による威嚇」ではないか。日本で存在が許される実力組織は、あくまで憲法を守り抜く愚直な集団だけである。
 (編集委員)

紙面では、中面の小さいコラムの扱いでした。
タイトルからして、PKOか安保法制の批判だと思ったら、まさかこんな事を書いてるとは!

普通はスルーなんですが、なんか気になって読んだんですよね(^^;)

驚いた同時に、その意図は何か?とか
良く載せたなあ、でもこの方の処遇は大丈夫か?とか
色々考えちゃいました

後々、改憲が実現した時、
「うちは偏らず色々な意見を紹介していた」と言い訳する為?か・・・

コメント

  1. アンパンマン より:

    朝日新聞の編集委員ともなれば相応の学歴であろうに、この思考停止バカっぷりは何なんでしょう(ため息)

    「憲法に明記し統制できるなら賛成」って「憲法教信者」の思考停止バカ丸出し。法令に明記して統制できるなら、憲法に「泥棒禁止」って書けば泥棒がなくなるのか?って話です。
    「政治によって縛ることだ」ってのも「軍靴の足音教信者」の思考停止バカ丸出し。政治が軍隊を縛りまっている米国が戦争しまくっているの見て見ぬふりしてるのか?って話です。

    憲法改正をする意義は「憲法に自衛隊が明記される」ことなんかじゃなく、憲法改正に伴う国民投票で「自衛隊が合憲と過半数が賛成する」という営みそのもの。
    「自衛隊の暴走」を心配するなんて時代遅れも甚だしい。今の日本で心配すべきは「政治の暴走」「シビリアンの暴走」でしょう。

    一方では豊洲で見られる「安全と安心は別」という類の「反法治」を増長させて、自衛隊だけ「法治の厳格化」を唱えても実効性は期待できないのは明らか。
    無意味な戦争を本心から心配するのであれば、「なんでも反対の存在価値の無い政党の政局争い」を支援するのでなく、国防含めてキッチリ国会論戦させることこそ大事だということに気づいて欲しいものです。

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