夏野剛氏 「強烈な人口減をにらんだ国造りを・・・」

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夏野氏が書かれている様な状況にならないと主張する方もいるでしょうが、私も、このまま何も対策しなければ、大方その通りになると思います…

日本中、限界集落だらけになって、自治は機能せず荒廃して行く事でしょう…

夏野氏の提案に加え、行政の効率化も必須だと思います。
その具体策の第一歩が、「大阪都構想」であり、その次に「道州制」なんだと思います。

しかし、夏野氏の提案も行政の効率化も、今の有権者の意識では、実現は難しいでしょう…

今の為では無く、20年後30年後の将来の為に行動出来るか?だと思います。

(引用)
(夏野剛の逆説進化論)強烈な人口減にらんだ国造り

 2014年から20年までの6年間は、日本がその後の50年間を豊かに生きてゆけるかどうかを決定づける時代になると思う。

 20年には東京オリンピックが開かれる。それまで前向きな投資が増えるにちがいない。しかしその時、オリンピック熱に浮かれ、ムダな投資を繰り返したなら、日本の衰退は止められないだろう。

 日本の総人口の将来予測(中位推計)をみると、20年は10年に比べ約400万人減り、1億2400万人となる。皮膚感覚では人が減ったなあ、という感じはまだないだろう。ところが20年から30年までの10年をみると700万人余り減って1億1700万人に、40年にはさらに1千万人ほど減り、1億700万人となる。

 つまり10年から30年までに1100万人減、その後は10年ごとに1千万人減ってゆく。10年ごとに東京都ほどの人口が消えてゆくという勘定だ。地方にはゴーストタウンがどんどん増えるだろう。

 私たちは20年以降に人口が急減することを前提に何に投資をし、どんな成長戦略を描くかを真剣に考えなくてはならない。人が住まなくなるような場所に投資をしたら、維持費ばかりが膨らむ。それを支えるための税額もまた増える。低成長下の高齢化社会では、そんな負担は抱えられない。

 僕は、人口密度が一定程度以下の地域への新たな公共投資は、やめるべきだと思う。過疎地に住むのは大変だから道路を造ってあげようとか、均衡ある国土の発展といった高度成長期の考えを捨てなくてはならない。

 東京だけに投資するのか、一極集中を加速させるのか、といった批判が出そうだが、僕は東京一極集中を進めるべきだとは思わない。高齢化が進み、やがて人口が減る東京も効率的な街にする必要はあり、そのために投資しなければならないのは当然だ。それと同時に例えば人口20万~30万人の地方中核都市に公共サービスを集め、地方の拠点作りを進めるべきだと思う。地方にまんべんなく投資する時代は終わったのだ。

 都市のコンパクトシティー化である。畑や田んぼの近くに住宅が点在するのではなく、住宅を1カ所に集め、医療や介護、教育などの公共サービスの効率化を図る。健康な人たちは住宅地域から農耕地へ通う、という考え方だ。

 財政破綻(はたん)した北海道夕張市は中央部に市営住宅を新設し、住人は市内各地の市営住宅から引っ越した。一時は12万人に迫った夕張市の人口は1万人を切り、さらに減る。市の中央に人を集めてあまりお金をかけずに公共サービスの質を維持するという苦肉の策だ。

 20年までにその先の強烈な人口減少社会をにらんだ国造りができるかどうか。その一点に子どもや孫の世代に豊かな日本を残せるかがかかっている。(1/4 朝日新聞)

夏野剛氏:慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特別招聘教授、株式会社ドワンゴ取締役

コメント

  1. t2 より:

    単純にお忘れになられたのだと思いますが、
    引用は引用元を書かないとよくないかと?

    ◆朝日新聞DIGITALより
    http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312250164.html

  2. 根保孝栄・石塚邦男 より:

    大阪らしい論客であった<たかじんさん>の逝去は、橋下共同代表にもショックでしたでしょう。
    独特のブラックユーモアの論客であった<たかじんさん>は私も好きな方でした。
    大阪の風土でないと生まれないユニークな方でしたね。
    哀悼を心から表します。橋下共同代表の心の支えでもあったでしょう。心中お察しいたします・・。

  3. 根保孝栄・石塚邦男 より:

    地方の再生も地方の振興が課題となっている日本だが、
    地方は急速な人口減少が進みつつある。
    そんなところに、道路を造り橋をかける投資を進めては無駄ではないか、というもっともな意見がある。
    人口が減っていく地方には、それでは基盤整備は無駄なのか。

    実情に応じた効率的な投資こそが望まれる時代になっている。
    では、どうしたらいいのか?ここに本当の意味の政治的な配慮と賢い新たな視点が求められるところだろう。

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