(橋下政治を語る)「都構想は役所改革の集大成」(朝日新聞)
(引用)
(橋下政治を語る)「都構想は役所改革の集大成」■上山信一・慶大教授
初めて出会った日から、橋下徹さんはただ者じゃないと思っていました。吸収力がすごい。役人の使い方もすごくうまい。
役人に案を作らせて、私たち顧問が足りない部分を指摘すると、役人側は抵抗する。それぞれの言い分を言わせた上で、裁判官のように仕切る。そのへんの技は大阪府知事になって2年目ごろに覚えてきたかな。
府の事業をいじっていく中で二重行政についてかなり勉強して、目の前に大阪市という大きな岩があることに気がついたのです。2年で学習を終えて、大阪都構想に行きました。
都構想は既存政党ではできないから、地域政党の大阪維新の会を旗揚げした。府知事・市長のダブル選挙を仕掛けるわけですよ。
私はダブル選のマニフェスト作りを手伝いました。そこに記した多くの改革は関淳一元市長の時代に積み残されたもので、橋下さんも勉強していました。組合問題などに取り組んだ関さんは、地下鉄やバスなどの民営化を進めようとしたけれど、市議会と対立して再選されなかった。民営化プランは全部お蔵入りです。
大阪市議会は大きな政府論者です。経営形態やサービスの中身じゃなくて、自分たちの権力の範囲が狭まるのが嫌だから民営化に反対するんです。都構想は、今みたいな市議会をまだ残したいのか、なくした方がいいのかを決めることでもある。市議会がなくなれば民営化は一気に動きます。都構想は大阪市役所の改革の集大成なんです。
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1957年大阪市生まれ。旧運輸省を退官後、マッキンゼーなどで企業改革に取り組む。現在、大阪府市特別顧問を務めている。(引用終わり)
上山信一氏の「大阪の改革」に関する資料リンク
ttp://ueyama.sfc.keio.ac.jp/ueyama/ueyama-osaka/
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