(大阪都構想)【紙上対決】「橋下市長vs自民・柳本市議」(朝日新聞)

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大阪都構想の賛否、キーパーソンは語る(朝日新聞)

(以下引用)
 大阪市をなくして五つの特別区を設けるいわゆる「大阪都構想」を実現すべきか否か――。17日の住民投票に向けたポイントを賛成派と反対派の中心人物に聞いた。

【賛成】橋下徹・大阪市長 大都市戦略、計画できる

 ――なぜ大阪都構想を掲げたのですか?

 「大阪府庁、大阪市役所がこれからの国際競争と少子高齢化の時代に対応できる役所になっていないから。これからの時代に合わせ、機能する役所に作り替えましょうということだ」

 ――提唱したのは大阪府知事時代でした。

 「二重行政の莫大(ばくだい)なムダがあることは周知の事実だが、知事の時に驚いたのは、大阪全体の成長戦略や交通インフラ計画、防災・安全対策など大都市戦略を計画、実行する組織がなかったこと。『大阪市内のことは市役所です』と言われた。大都市戦略が市内で完結していた時代は終わり、市内外にまたがる計画を作って実行しなければいけない。世界の都市間競争に打ち勝つにはスピードと力強さが必要。さらに東京に危機が生じた時には日本を支える、そんな大阪都庁、大阪政府が求められている」

 ――大阪市長になってその思いは強まりましたか?

 「地域特性や住民ニーズが多様化するなか、限られた財源を最大限に活用し、住民に手厚いフェーストゥフェースの対応をするために基礎自治行政が最も重視しなければならないのは『丁寧で細やかな調整と対応』だ。今の大阪市役所の行政は恐ろしいぐらい画一的、硬直的であり、気持ち悪いぐらい中央集権的だ」

 ――市を五つの特別区に分けるのが解決策ですか?

 「市役所一つと、独立した行政ができる特別区役所が五つあるのとでは、五つの方が丁寧で細やかな調整と対応ができるに決まっている。69万人の新『南区』は大きすぎるという批判はあるが、今の大阪市と比べたらよっぽど小さい」

 ――反対派は住民サービス低下を懸念しています。

 「低下しないよう特別区にしっかりとお金を確保するルールを作った。市の施設もそのまま利用できる。反対派は根拠のない不安をあおりすぎだ。法治国家である以上、ルールが守られることを前提にしないと議論にならない。今の日本の制度なら、どんな自治体の形でも通常の行政サービスは提供される。特色が出るのはプラスアルファの部分で、それは格差ではない」

 ――特別区の財政運営に不安はありませんか?

 「市の公式資料に載った推計では初期費用で600億円かかっても特別区の財政運営は可能。将来17年間で、約2700億円の財源も積み上がる。市長就任時、単年度で550億円不足していた。今の大阪市でも、そうした不安の中で行政は回っている」

 ――住民説明会を終えて理解は広がっていますか?

 「都構想の制度は中央省庁から膨大なチェックを受け、総務相もチェック済みだ。住民が抱くであろう懸念はすべて対処した。不安は現在の大阪市にもあてはまり、都構想特有のものではない。住民投票で都構想が否決されれば今の府庁と市役所のままとなり、大阪の問題は何も解決しないということを考えてほしい。大阪が変われるラストチャンスだ」(聞き手・井上裕一、野上英文)

■橋下氏から柳本氏へ

 橋下氏 大阪全体の戦略を考えるのに、府と市の二つが必要ですか?

 柳本氏 「大阪全体の戦略を考えるのは基本的に府の役割で、初めから一つ。ただ、政令指定市と協議して戦略を立てれば、より良い戦略ができるでしょう」

【反対】柳本顕・自民党大阪市議 住民サービス低下する

 ――大阪都構想は「二重行政の解消」を目的の一つとしています。

 「二重であってムダであるなら解消するのはいいことだ。でも我々は現在、二重行政は存在しないと判断している。例えば大阪市内にある府立体育会館は相撲やボクシングなどの興行、市中央体育館は市民の利用が盛ん。稼働率が非常に高く、ある種の『ダブルエンジン』だ。時代によって、ムダな二重行政かどうかという判断は変わってくる」

 ――賛成派と問題の認識が食い違っていますね。

 「大阪府と大阪市を再編すると強調しているが、本質は大阪市がなくなることだ。メリットに具体性はなく、カジノを中心とする統合型リゾート(IR)を誘致したい知事がやりやすくなるぐらい。身近な行政のため区長を選挙で選べると言いながら、その区長にはお金の入った財布がない。そもそも行政のムダは特別区の設置で解決はしない」

 ――最大のデメリットは何だと考えますか?

 「住民サービスが低下するということに尽きる。大阪市民は現在、市内全体からサービスを選べるけど、特別区民になると特別区内に限られる。他地域と連動して使えないこともないが、選択肢は減る。自主財源は4分の1になって原資がなくなる。橋下さんは4分の3を『特別区にまるまる返す』と言ってはいるが、保証はまったくない」

 ――自民党は府と政令指定市の首長、議員の会議で調整すると提案していますが、うまくいきますか?

 「話し合いによって新たな一歩は必ず踏み出せる。府も市も一定の合理化が進み、さらに各自治体が連携を図る時代だ。府も大阪市も周辺市も財政的にしんどいなか、お互いに協調して効率化を進めていこうというベクトルはより強まる。議員が入ることで、暴君が出てきたときにも掌握できる体制になっている」

 ――住民説明会に出て議論すればよかったのでは?

 「本来、特別区設置協定書(都構想案)を政治的に中立で公平にわかりやすく説明する場に賛成派の代表の顔を持つ橋下市長が出ること自体に問題がある。仮に我々が出たとしても、理解が深まるというより、かみ合わない論争になってしまいかねないので、出る立場にないと判断した」

 ――どう「反対」を訴えていくのですか?

 「デメリットは具体的に言える。少しでも分かってもらえたら、自然と反対の意思表示に傾いていくのではないか。自民党支持層も『3割が賛成』と言われているから、反対に変える努力はしなければならない」(聞き手・河口健太郎、野上英文)

 ――賛成派の大阪維新の会側は、市議の身分を守るため反対している、と批判しています。

 「保身のため自民党から維新に行った方々が多い中で、何をかいわんやだ」

■柳本氏から橋下氏へ

 柳本氏 大阪への愛はありますか?

 橋下氏 「もちろん。何十年も議論されながら、大阪の政治家が誰も本気で解決しようとしなかった二重行政の問題に終止符を打つため、ここまでエネルギーを注ぎ込んでやってきた」(引用終わり)

朝日ですから、反対側有利な編集の可能性があります。その点を考慮しないといけないですね。

昨日のテレビ討論しかり、柳本議員は何と言われても同じ批判を繰り返すだけですね。
(コメントでも有りましたが)
毎回同じパターンの討論では、何度やっても深まりませんね・・・(-“-)

【都構想・テレビ討論会】橋下市長vs反対派(自民・共産) 「リアル闘論」
【都構想・テレビ討論会】橋下市長vs柳本市議(自民) 「熱視線」

討論会には参加し情報提供する姿勢はしめすも、理解は深まらないようにする・・・
市民がよく理解しない内に、共産党と協力して「デマ」を流して不安をあおる。
有権者無視の「自分党」・・・

京大出身の柳本議員。
さすがの戦略ですね・・・

「都構想反対で共産党とタッグ」 自民大阪の本音とふがいなさ

【都構想・住民説明会】「皆さんの不安や疑問に、橋下市長が丁寧に答えました」(質問回答集)

【ご注意下さい】
「『賛成』の棄権促す不審電話」大阪市選管も把握

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