今更、竹島の「共同管理」の件を蒸し返して批判とは…
(この時もメディアは、領有権か利用権かを取り違えた…)
(引用)
政治家の言葉―橋下さん、やっぱり変だ
言葉は政治家の武器である。日本維新の会の橋下徹大阪市長は、そのことをよくわかっている政治家だと思う。だが、今回ばかりはその使い方を間違えている。
橋下氏は19日、維新の会共同代表の石原慎太郎氏に会い、旧日本軍の慰安婦をめぐるみずからの発言が混乱を招いたとして陳謝した。
ただ、発言そのものは撤回していない。それどころか、メディアの報道を「大誤報」だと決めつけ、「日本人の読解力不足」とまで言い切った。
橋下氏は1週間前、記者団にこう語った。「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で、命をかけて走っていくときに、どこかで休息をさせてあげようと思ったら慰安婦制度は必要なのはだれだってわかる」
その後の取材に、女性の人権の大切さを強調もしている。だが、この発言に端を発した騒動を「読解力不足」と言い逃れするのは、見苦しくないか。
橋下氏はこれまでも、大胆な言動で世間の耳目を集めてきた。去年は竹島について「(韓国の実効支配という)事実を武力でひっくり返すわけにはいかない。共同管理にもっていかないと」と語っている。
批判を恐れず、本音で物事を前に進めようというのが「橋下流」だ。一方で、過ちがあれば撤回する潔さもあった。世論の一定の支持を得てきたのは、そのためだろう。
ところが今回は、明らかに一線を越えている。一連の発言の中で、沖縄の米海兵隊司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と言ったのは、その最たるものだろう。
米政府の不興を買ったからというのではない。
意に反して米軍基地の重荷を負わされている沖縄。その中にあって、さまざまな事情から風俗業で働く女性たちを「活用しろ」という無神経さに、多くの人はあきれたのだ。
しかも、言葉を重ねていくうちに、傷口を広げている。
政治家の言葉は、世の中の異なる利害を説得によって調整するためのものだ。社会の少数者に光をあて、励ますこともまた大きな役割だろう。
みずからの言葉がもたらす結果に、責任を負わなければならないことももちろんだ。
橋下氏は、50人を超える国会議員を擁する公党の代表だ。
意表を突く発言で注目を集め、批判する者はあらゆる理屈をつかってやり込める。
こんな大人げないやり方は、もう卒業してはどうか。
(朝日新聞 5/21)
今日はこんな記事も…
また、他国が反応しそうな見出しをわざわざつけて…
(引用)
橋下氏「韓国軍だって女性利用」 維新パーティーで持論
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は20日夜、堺市内での大阪維新の会のパーティーであいさつし、戦時中の旧日本軍慰安婦問題に関連して「日本も悪かった。戦場の性の問題として女性を利用していたのは間違いない。その代わりアメリカだってイギリスだってドイツだってフランスだって、もっと言えば第2次世界大戦後のベトナムでは韓国軍だって、みんな戦場の性の問題として女性を利用していたんじゃないんですか」「日本も悪かったけど、あなたがた、過去を直視しなさいよと言うのが日本の政治家だと思っている」と持論を展開した。
(朝日新聞 5/21)