浜村淳氏「大阪都構想は、やった方がいい」 論点・大阪都構想の再挑戦(毎日新聞・大阪)

記事をシェアして頂けると嬉しいです

橋下徹「メディアはポピュリズムという言葉を使うな!」 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
の公式版メルマガで取り上げた毎日新聞の記事です。

この中のある方の発言を「奥が深い」と…

論点:大阪都構想の再挑戦 – 毎日新聞(2016.11.25)

(引用)
 大阪府知事、大阪市長のダブル選から今月で1年。地域政党「大阪維新の会」はその半年前の住民投票で旗印の「大阪都構想」が否決されて橋下徹前市長が引退を決めたが、ダブル選では圧勝した。「ポスト橋下」の都構想再挑戦への動きや府政、市政の今後について聞いた。

選挙と住民投票は別 慶応大教授・坂井豊貴

 大阪ダブル選の結果は大阪都構想の住民投票の結果と区別して考える必要がある。住民投票は個別の政策を選ぶ直接選挙、ダブル選は政治家を選ぶ代表選挙で、全く性質が異なる。ダブル選で維新が勝ったからといって、維新が掲げた都構想が支持されたとは言えない。直接選挙と代表選挙の結果は、正反対になり得る。「オストロゴルスキーのパラドックス」と呼ばれ、例えば政党Aと政党Bの候補が財政、外交、環境の三つの争点で戦ったとする。選挙では政党Aの候補が勝つが、個別の争点での多数決では政党Bが全て勝つという事態が起こる。

 維新の主張は、マニフェストの中に都構想も盛り込んでいるのだから、別の政策を支持して1票を投じた人にも、全て受け入れるのが当たり前だと「押し売り」をしているようなものだ。橋下徹前大阪市長は「選挙で勝った人間が決めることが民主主義だ」という趣旨の発言を繰り返してきたが、論理的に間違っている。

 再度の住民投票の実施は、自分の望む目(結果)が出るまでサイコロを振り続けるようなものだ。そんなやり方が好ましいのか。住民投票前に維新側が「ラストチャンス」と言っていたことを考えると、言葉の使われ方が軽々しすぎると感じる。

 昨年5月に実施した法的拘束力のある住民投票で「反対」が過半数を占めたのに、次の住民投票を特別区(都構想)か総合区かの二者択一にし、「現状維持」という選択肢を除外するのは異様で、ひどい話だ。その二者択一では、有権者がまともな選択機会を与えられているとは言えないだろう。私が提案するのは、まず都構想か総合区かを問い、その勝者と現状維持で多数決をとるやり方だ。前回の結果から、現状維持を「シード」に置くのは自然だ。三択もあり得るが、総合区と都構想で票が割れるので「変えたい」という人の意思がうまく反映できない。

 世の中の制度は理想的にできているわけではない。だからこそ権力を持つ側は節度を持って行動しなければならない。「制度的にできること」と「道義的にやってよいこと」には区別が必要だが、日本の政治ではほぼイコールになっている。制度の穴につけ込むのは厳しく非難されなければならない。

 欧州連合(EU)からの離脱を選んだ6月の英国の国民投票では、EUのことをよく分からないまま離脱に投票した人が少なからずいたようだ。投票には有権者の質が表れる。良質な投票結果を出すには、有権者は熟慮できる個人でなければならない。【聞き手・牧野宏美】

時間かけ詳細説明を タレント・浜村淳

 橋下さんが残した遺産を松井知事がよく受け継いでやってはると思いますね。遺産で食いつないでいるという悪い意味でなく、遺産を大きく広げるという意味で松井さんも吉村さんも頑張ってはると思います。お二人はソフトで穏やかな態度が多いですね。ソフトなだけではできませんけど、インパクトが強いばっかりで周りから嫌悪されると実行が難しくなる。

 僕は今のお二人の態度でちょうどええと思うんです。強いことを言って邪魔されるより穏やかに説得してね。地下鉄民営化の件も進んでいるように見えます。忙しいのに説得なんて大変ですよ、時間も手間もかかる。

 特別区になって発展した東京都を見ていると、大阪都構想は僕はやった方がいいと思いますね。でも20年、30年とかかると思いますよ。説得して、話し合ってを繰り返して、じわじわと進めるしかない。再度住民投票をするなら、細かく説明して説得した上でやるべきですね。都構想が実現したら皆さんの暮らしはこう変わりますよと、じっくり説明しないといけません。それに対する反対意見も必要やと思うんです。前回は説明不足で、賛成してよいのか、反対してよいのか分からんという人が多かったですから。僕の番組にも「都構想って何ですか」という投書が多かったですね、さっぱり分からんと。

 ダブル選の勝利で都構想に再挑戦する賛同を得たと「一応は」言っていいのじゃないか。政治の世界って分かりにくくて、昨日の言葉が今日は変わることもある。なので、ただし書きの「一応」がいりますけどね。

 東京一極集中は政治、経済、文化、芸能、全部で進んでます。大阪もこのままやと地盤沈下するばかり。打つ手はなかなかないですが、市民運動を盛んにして、芸能の拠点や企業の本社も戻ってきてもらいたい。東大阪の中小企業も盛んになってほしいですね。大阪に力点を置いた政治を期待します。万博だってやらないよりはやった方がいいと思うんです、活気をつけるために。至る所で笑いが生まれる街にしてもらいたいですね。

 大阪人の心の持ち様も大事です。日本の芸能のルーツは「上方」。昔、故・永六輔さんが大阪に住みついて「上方留学です」と言われたくらい。「生温かい」と言われる気楽で気さくな雰囲気もいい。大阪人よ自信を持て! です。橋下さんにも戻って来てもらいたいですね。毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばする人だが、いろんないい改革もやった。表に出なくてもいいので後ろ盾になり、松井知事、吉村市長とのトロイカ体制はどうでしょう。【聞き手・武内彩】

府市の事業一元化進む

 昨年11月22日投開票の大阪ダブル選は、大阪維新公認で知事選に現職の松井一郎氏、市長選に前衆院議員の吉村洋文氏が立候補。松井氏は200万票余り、吉村氏は約60万票を獲得してそれぞれ自民推薦候補らに大差をつけて当選した。

 「党の顔」として維新を率いてきた橋下徹市長(当時)は、同5月の住民投票で大阪市を廃止して特別区に再編する都構想が否決された際に表明した通り、12月の任期満了で退任し、政界を引退した。松井、吉村両氏はダブル選で都構想再挑戦を公約に掲げており、勝利で「民意を得た」として都構想の修正案づくりに着手すると宣言。
 来年2月に修正案を議論する法定協議会設置議案を府市両議会に提案する方針で、2018年秋に大阪市を残したまま区の権限を強化する「総合区」との二者択一の住民投票を実施したいとの意向を示している。
 一方、研究所の統合など府市の事業一元化は進んでおり、吉村氏が議会との対話を重視する姿勢を打ち出したことなどが奏功したとみられている。

ある方の発言、真に大阪を愛しているのが良く分かります。

一方こちらは…

>欧州連合(EU)からの離脱を選んだ6月の英国の国民投票では、EUのことをよく分からないまま離脱に投票した人が少なからずいたようだ。

皆さん、こう思ってますよね?

都構想住民投票では、反対派が言う
「分からなければ、とりあえず反対で」
「ゆっくり考えたい人は、とりあえず反対で」

と言うのを聞いて、投票した人が少なからずいたようだ。(いや、かなりいたようだ)

それで、あの僅か0.8ポイントの差…

(一つだけ紹介)「よくわからない」「どちらともいえない」「ゆっくり考えたい」は「反対」
「大阪都構想」で考える、住民投票で「よくわからない」人が取るべき行動とは? | ハーバービジネスオンライン

坂井氏
もちろん、こういう事を知ってて言うんだから罪が重いよね…(-“-;)

因みに、こちらもメルマガで取り上げていた同日掲載された毎日の記事…
関西政治ウオッチ:米国の「未来」に住む大阪=木村幹 – 毎日新聞

(引用)
 アメリカ大統領選にトランプ氏が当選した。事前の世論調査がクリントン氏優勢を伝えていたこともあり、そのニュースは衝撃をもって世界各地に伝わった。

 トランプ氏の当選が衝撃を与えた理由はいくつかある。第一はもちろん、その独特の政治的言動だ。移民や女性等のマイノリティーや、他国を挑発するかのような発言は、差別にかかわる問題には敏感なアメリカ国民のみならず、世界の多くの国々の人々に強い警戒感をもたらしている。

 もう一つは、彼がこれまでのアメリカ社会をリードしてきた既成エリートから無縁のところから登場して、当選したことにある。言い換えるなら、トランプ氏の勝利はそのままこれまでのアメリカ社会を支えてきたエリートの敗北なのである。

 とはいえ、世界中に衝撃を与えたトランプ当選、よく見れば我々におなじみの現象である。既成エリートに対する人々の不満を背景に、過剰なまでの挑戦的な言辞で、これまでの政治家とは異なるルートで支持をつかみ取る。言うまでもなく、かつて橋下徹氏が用いた手法である。その意味では大阪の人々は言わばこれからアメリカ人が直面する「未来」に住んでいることになる。

 橋下氏が大阪府知事に当選したのが2008年。現在は16年だからちょうどアメリカの大統領が最大の2期を務めたのと同じ長さの時間が流れたことになる。さて問題はこの間、何が変わったのかであろう。「橋下ブーム」に乗って登場した大阪維新の会は、これまでのしがらみから自由な政党であり、またそのような政党であることを目指して登場したはずである。しかし、それから8年を経た今では、彼らもまた新たな「既成エリート」に他ならない。当然のことながら大阪の現状に責任のあるのは彼らである。

 同じことは反維新陣営についても言うことができる。アメリカではトランプ当選に伴い、強い危機感を感じた民主党・共和党の既成政治家が、懸命に改革の方向を模索している。改革に成功しない限り、彼らはまた次回の選挙においても敗れざるを得ないからである。そのためにはなぜに自らが信を失ったかを確認し、また自らのメッセージを国民に伝えるためにはどうしたらよいのかを考えなければならない。さて、大阪の反維新陣営はこの間、維新批判以外の何をしてきたのだろうか。

 8年という期間は、勝利を収めた者が以前のように挑戦者を気取り続けるには長すぎる。もちろん、8年間も敗れ続けてきた者にはそれなりの理由もあるに違いない。同じ二つの陣営の中で、緊迫感なく延々と続けられる「ポピュリズムごっこ」はそろそろ終わりにしてもよい頃ではないだろうか。

「否決された大阪都構想、消えてなかった?」(朝日新聞・わざわざ全国版に載せた悪意の見出し)

「大阪維新の会」「日本維新の会」

トップへ戻る