横浜、川崎、相模原、3つの政令市を抱える神奈川県の地元紙、神奈川新聞。
大阪同様、どこよりも現在の大都市制度が抱える問題に触れ、つぶさに見てきた新聞と言えると思います。
して、その評価分析は・・・
(カナコロより引用)
【社説】大阪都構想 大都市制度考える契機大阪市を廃止し、五つの特別区に分割する「大阪都構想」の賛否を問う住民投票の実施が決まった。5月17日に投開票が行われる。過半数が賛成すれば、1956年の制度創設以降、初めて政令市が廃止されることになる。3政令市を抱える神奈川などにとっても、今後の政令市や大都市制度のあり方を考える上で注目の住民投票となる。
大阪都構想は、大阪市の橋下徹市長が約5年前から推進してきた。出直し市長選や、公明党が住民投票実施は認めると方針転換するなど紆余(うよ)曲折あったものの、先日、構想の制度案(協定書)が大阪市議会、府議会でともに承認された。
その結果、約215万人の有権者の手に行方は委ねられた。自治の仕組みが変わるだけでなく、今後の大阪の将来を左右する非常に重い選択となる。賛成、反対両派はあらゆる機会を通じ、有権者に判断材料を提供すべきだ。
大阪都構想は、府と市の二重行政解消が狙いだ。特別区が福祉や教育など身近な住民サービスを担い、府が大規模開発やインフラ整備など広域行政、成長戦略を担う。ただ行政コストの削減効果や税財源の配分などの課題も残されている。
大阪都構想の是非は別にしても、「府市の二重行政を解消し、住民自治を拡充する」という橋下市長の問題意識は、神奈川の3政令市など大都市にも当てはまる。900万県民のうち横浜、川崎、相模原の3政令市だけで、590万人を占める。政令市からすれば、県と同様のレベルの行政サービスをこなす能力は備えているものの、それに伴う権限や財源が移譲されていない。県市の二重行政の無駄も、さまざまに議論されている。
昨年、地方自治法が改正され、県と政令市が二重行政解消策を話し合う「調整会議」の設置が義務付けられた。重複事業などの一本化を目指し、協議がうまくいかない場合、総務相が勧告を出して決着する仕組みだ。政令市には権限移譲を迫りやすくなるという期待もあろう。
今後、大都市はどうあるべきか。川崎市の福田紀彦市長は大阪都構想について「大枠は非常に評価している。川崎でも課題になる。自治体の仕組みを住民に伝えることは難しいが、議論していきたい」と言う。今回の大阪の選択を、大都市のあり方を考える契機にすべきである。(引用終わり)
都構想について、初めて納得できる社説を読んだ気がします・・・
分かりやすいし、立場的にもニュートラルだと思います。
改正地方自治法概要(総務省)
コメント
マスコミが駄目なのは、いかに特殊な事情が
大阪にあったのかという事をきっちり報道しない事。
時事通信もそうですが今朝の読売新聞も同様。
ただ他の政令市にアンケートを取り、このように
他市は特別区なんて必要ないなんて答えてる、大阪に
追随するものはない、都構想なんていらない、なんて
結論付けようとしますからね。
フェアな報道機関ならアンケート結果に加えて、
大阪の特殊事情も書くところですが、それを
しないのがさすが橋下憎しのマスコミですね。
ところで例の某京大教授さんが、近い将来大阪地検特捜部に
橋下さんが逮捕されるかも、みたいな発言をして
るみたいですが、何の罪で逮捕されるんでしょうかね?
論説「大阪都構想『住民投票』で問われるのは、大阪の大都市の将来についてだ」 ―藤井聡氏の「7つの事実」に反論する― 【前編】【中編】【後篇】
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42669
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42670
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42671
長いですが読み応えある論考と思います。
ヘドロ氏はあんまり関係ありません。