9/10 橋下氏ツイッター 「豊竹咲大夫さん、その他文楽技芸員さんへ。僕はいつでも待っています。ぜひ公開の場で直接お話がしたいです。」

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(引用)

9月8日(土)朝日新聞夕刊1面(「続きを読む」以下に掲載)。豊竹咲大夫さん、その他文楽技芸員さんへ。僕はいつでも待っています。ぜひ公開の場で直接お話がしたいです。僕が税金の使い方としてどこを問題視しているのか。税の投入がなければ、僕がいちいち口を出すのはご法度です。

ただ、こちらも予算編成という手続きがあり、期限がどうしてもあります。文楽だけを特別扱いにするわけにはいきません。どうか、大阪市の予算編成の手続きに合わせる形で、公開の場で直接お話しができる機会を与えて下さい。よろしくお願いします。
(橋下氏 twilogより)

ぜひ、「続きを読む」以下の文楽の記事「文楽演者ら橋下市長と公開討論希望 協会は拒否」、読んでみて下さい!
一連の騒動、やはり問題は協会にあったようですね。

協会と演者の方々で、今一度話をして、早くこの問題の解決に動いて欲しいですね。

(引用)

文楽演者ら橋下市長と公開討論希望 協会は拒否

 人形浄瑠璃文楽の複数の技芸員(演者)が、文楽協会への補助金を凍結した橋下徹大阪市長との公開討論を希望していることが分かった。市は討論が実現しなければ補助を打ち切る方針だが、協会側はこれまで「非公開での面談が技芸員の総意」として市の要請を拒否してきた。

 協会への補助金問題は、公開討論の是非という議論の「入り口」で橋下氏と協会の意見が平行線をたどってきた。技芸員の一人は「協会の説明と異なり、技芸員の半数程度は公開討論に賛成している」と指摘しており、関係者からは「協会に交渉を一任した結果、思わぬ方向に話が進んだ」との声もあがっている。

 昨年末に市長に就いた橋下氏は、行財政改革の一環として文楽協会への補助金見直しを指示。今年度予算には前年度比25%減の補助金3900万円が盛り込まれた。橋下氏はさらに、協会のマネジメントや技芸員の収入格差などに課題があると主張し、技芸員との公開討論が実現しなければ補助金支出を見合わせる方針を示している。

 文楽関係者によると、技芸員らによる「人形浄瑠璃文楽座むつみ会」は7月の総会で、橋下氏が申し入れた公開討論の是非を数時間にわたり協議。技芸員からは「市長と公開の場で話し合いたい」「世間が見ているなかでは話しにくい」などと賛否両論があり、結論は出なかった。

 参加した技芸員は「半分以上が公開討論に賛成だった」と証言するが、協会幹部は「市には非公開での面談を求める」との方針を示し、技芸員らに交渉の一任を求めて協議を打ち切った。技芸員からは「それでは話し合った意味がない」と反発の声も出たという。

 協会はその後、市との交渉で公開討論を一貫して拒絶。市側は、事前に非公開での協議を開くことも打診したが、協会との折り合いはついていない。

 協会の三田進一事務局長は、取材に対し「技芸員に公開討論に賛成する意見があったのは確かだが、非公開とする我々の意見に強い反対もなかった。公開での討論では個々の技芸員の考えが文楽界全体の意見と誤解される恐れがあり、好ましくない」と主張する。

 一方、技芸員の一人は「世間では『なぜ表に出られないのか』と言われ、やりきれない」と話す。(染田屋竜太)

■考え直接うかがいたい 豊竹咲大夫さん

 橋下氏の方針や、市と文楽協会との「対立」を現場の技芸員はどう感じているのか。人形浄瑠璃文楽の太夫最高位「切場(きりば)語(がた)り」の豊竹咲大夫(とよたけ・さきたゆう)さん(68)に聞いた。

     ◇

 市長との公開討論をすべきかどうかは、技芸員の間でも意見が分かれた。ただ、技芸員はそれぞれが個人事業主で、全体の責任者がいない。意見の集約も難しいので市との交渉は協会に任せてきたが、私は橋下市長に会って話したい。どんな考えか、直接うかがいたい。こちらから言いたいこともある。

 ただ、私が行くのがいいのか、他の誰かが行くべきなのかわからない。何よりも技芸員は公演や稽古に集中しないといけない。何もできずに物事が悪い方向に進むのは、とてももどかしく感じます。

 文楽は太夫、三味線、人形遣いの三者が合わさって初めて「芸」になります。何度も公演を重ね、それぞれが工夫を重ねてよりよくしてやっと完成する。「単なる人形劇」では、あかんのです。

 古典は奥が深い。私も50代になって、やっと思うような声が出るようになった。数百回の公演をこなした演目でも、いまだに呼吸や感情の入れ方に新たな発見がある。我々の世界で言う「手に入った」(ものにした)演目で、慢心してしまうのが怖い。だから稽古は欠かせないのです。

 お客さんにはやはり、「曽根崎心中」や「仮名手本忠臣蔵」といった古典の妙味をわかってもらいたい。今の文楽ファンのためにも、古典をしっかりやるのが我々の使命だと思います。橋下市長が言う新作などの取り組みは、その入り口やと思う。(市長が評価する)スーパー歌舞伎も創作落語も、お客さんに古典への興味を持ってもらうきっかけという意味で、同じことかなと思います。

 お客さんを増やしたいという思いは、橋下市長だけでなく私らだって同じです。「努力不足だ」と言われればそれまでですが、シェークスピアをやったこともある。子ども向けの演目も作った。我々も必死でもがきながら、文楽の生きる道を探ってきたのです。(聞き手・染田屋竜太)

     ◇

 〈豊竹咲大夫〉 1944年、大阪府出身。父は八代目竹本綱大夫。9歳から文楽界に入り、2009年に太夫最高位の切場(きりば)語(がた)りに就いた。メディアにも多く出演している。

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《伝統芸能に詳しく「文楽の男 吉田玉男の世界」などの著書がある元NHKアナウンサー・山川静夫さんの話》

 技芸員たちは自分の芸を磨こうと必死で、厳しい下積みを経て一人前になっても、きらびやかな生活をするわけではない。橋下市長は、補助金が芸を磨く土壌にしっかり使われているのかが疑問だったのだろう。公開討論は文楽の現状を伝える機会になったはずで、協会が断ったのは非常に残念。文楽を見る人が特に大阪で減っていると聞くが、東京で先頃公演された脚本家・三谷幸喜さんの新作文楽は連日満員という。こういうきっかけを、文楽の本質である古典公演の集客につなげられるかが、関係者の腕の見せどころだと思う。
(朝日新聞 9/9)

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