「民主党・3代の代表の知恵袋」と呼ばれた嶋聡氏が、古巣を見切り「おおさか維新」を選んだ理由

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今夏の参院選、おおさか維新から比例区で出馬する予定の嶋聡氏。
(日曜に想う)メインにならぬニッチでは 編集委員・曽我豪(朝日新聞)

(引用)
 嶋聡(しまさとし)氏(57)の場合、人生は回転扉のようなものだという。

 創生期の民主党の代表室で「3代の代表の知恵袋」と呼ばれて9年、ソフトバンクの社長室長に転じてこれまた9年、そして夏の参院選で再び政界復帰をめざす。ただ、本当に回転扉なら党再建に苦しむ古巣に戻るはずだと思いきや、おおさか維新のログイン前の続き会の比例候補を選んだ。機を見るに敏とはいえ、いささか現金すぎるのではあるまいか。

 そう思って話を聞くと実は、かなり本質的な民主党への懐疑が背景にあることを知った。もっともそれは、ようやく民維合流へ重い腰をあげたかつての仲間たちへのエールでもある。

    *

 どの党から出るか、嶋氏が迷っていたこの年末年始、参院選の目標について岡田克也代表は「3分の2の改憲勢力を阻止する」と語った。

 これが大きかった。「それでは55年体制下の社会党です。私たちはあのころ、3分の1を死守する万年野党を否定するところから始めた。改憲にせよ安保体制にせよ、自民党政権の批判だけでなく、それに代わる対案を必ず用意した。労働組合など旧来の支持層だけでは政権はとれない。保守層や無党派層にウィングを広げるため外に打って出ようと考えた。残念ながら今の民主党はそれが感じられません」

 確かに、政権交代前夜の民主党には自民党にはない新しい「建設」の芽が幾つも感じられた。対案を網羅したマニフェストを選挙で訴え、実現の原動力とするやり方。総務会など事前審査制でなかなか決められない自民党とは違う迅速な意思決定の進め方。年功序列や派閥均衡人事では出て来ない清新なリーダー候補の育成……。

 もちろん、3年強の民主党政権時代にそれらを全うできなかった挫折の傷痕は大きいのだろうが、何でも反対の野党に先祖返りしていて、いいはずがない。嶋氏の実感はこうだ。

 「勝ち残った今の民主党議員は決して選挙に弱いのではない。強すぎると感じます。労組の支援が強すぎる。だから逆に意識が外に向かわない

    *

 政界模様も変化した。その問題点や限界が明白になりつつはあるが、安倍政権は官邸主導でアベノミクスを迅速に進めようとしてきた。おおさか維新は対案主義で官邸に政策をのませようとする。その現実をどう見るか。

 「これからは、アイデア勝負の時代になる。『アベノミクスは破綻(はたん)した』と非難するだけでは、まるで日本経済の失速を願っているような印象を残すだけだ。今回の私の決断は、再生エネルギーという目標を一番成し遂げやすい場所を選んだ結果ですが、野党はやはりポスト・アベノミクスの具体的な対案がカギです。同時に、それを迅速に実現できる組織の力とポスト安倍候補を国民に示すことです。その思いを民主党が取り戻せるかどうか」

 最も民意を引きつけられる争点を提起し、自分の土俵に相手を引きずり込む。それが近年の選挙の帰趨(きすう)を決めるポイントだった。2005年、党内で郵政民営化の急先鋒(きゅうせんぽう)だった嶋氏は、当時の小泉純一郎首相が仕掛けた郵政解散・衆院選の荒波に埋没、落選した。だが続く09年衆院選では民主党が「政権交代」の争点化に成功、大勝した。

 その点では今日、改憲もアベノミクスも安倍政権が用意したものだ。阻止と反対だけでは、土俵に引きずり込まれた結果、ウィングさえ広げられずに終わってしまいかねない。

 最後に聞いた。――政権交代可能な二大政党制はもう、諦めたんですか。

 少し考えて「これは孫正義(ソフトバンクグループ社長)の口癖ですがね」と言って、その言葉を教えてくれた。これを聞けば、嶋氏はなお諦めてはいないこと、ただ、その条件を「建設」においていることがわかる。

 良薬は口に苦し。「ベンチャーはニッチ(隙間)を狙えと言う人がよくいますが、それは間違い。メインにならないニッチに将来はない」(引用終わり)

朝日ですが、たまには、このような記事も載ります・・・
もっと割合が増えてくれば、読める新聞になるんですが・・・(-_-;)

古巣に戻る方がいる中、古巣を見切った嶋氏。

メインにならないニッチに将来はない
良い言葉ですね!

京都の補選
立民党は、現職(比例当選)を立てるとの事。
現職を立てるんですから、絶対受かると高をくくってる。
そして、やはり共産と手を組むようです。

維新が、これを潰せるか?否か?
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コメント

  1. kou より:

    個人的には、あからさまに偏るのが毎日、一応の公平を装うのが朝日って印象です。今、旅先で(大阪なんですが)ホテルにあったので珍しく紙の朝日新聞を読みましたが、9条改正すべきという投書を取り上げてました。
    嶋氏も維新を利用しようという思いが、もしかしたらあるかもしれませんが、心配ないでしょう。乗っ取りがほぼ不可能なルールを定めてますからね。
    ちなみに、こころが中丸氏や中山氏を公認だとかいうことも載ってました。ここは賛否あるかもしれませんが、私は否定的。イデオロギーが一番に来るような人たちは信用していません。

  2. 匿名 より:

    今朝のニュースで、安倍総理の発言
    勝つ為に何でもする様な勢力には負ける訳に行かない云々の話について、でも大阪では自民は共産と組んでましたやん!とアナウンサーに突っ込まれる場面がありましたが…

    民主の肩を持つ訳で無いですか、この部分を民主は武器にして…まぁ自分達も乗ってましたから自爆行為ではありますが、自民もこんな事してただろ!と言いまくって欲しいですね

    これを機に大阪自民を東京から完全に見捨てられた存在にして、なんの後ろ盾も大義も無い存在として潰して欲しいですわ

  3. アンパンマン より:

    朝日新聞のインタビューだから割り引いて考えなきゃいけないのかもだけど、「再生エネルギーをやりたい」から維新を選んだなんて理解不能。
    再生可能エネルギーは多数ある選択肢の一つに過ぎず、比較検討の結果再生可能エネルギーを選択することはあっても、結論ありきなんてナンセンス。
    維新の一丁目一番地の「都構想」も数ある大都市制度を比較検討の結果に過ぎず、大阪再生が本来の目的であり、「都構想」が自己目的化するのがナンセンスなのと同じ。
    その他のコメントも政局論一辺倒で、つまるところ「国会議員になりたい」以上のことが読み取れない。

    元民主だからと全否定する気は無いけれど、この嶋聡氏の発言に「維新スピリッツ」を全く感じないのは自分だけ?
    嶋聡氏の発言程度のことは、松野氏や江田氏も言っていたじゃん? そんなの全部忘れたの?
    太陽の党とのドタバタ、結いの党とのドタバタを経て維新は何も学んでいないのか?と結構な失望感を感じている。

    ニコ生あたりで特番組んで、所属議員や視聴者の質問を無制限で受させる…くらいして、支持者に納得させないと
    既存政党みたく「党が公認したんだから支持しろ」みたいな上から目線でやっていると、橋下徹なき今、維新はボロ負けするんぢゃないですかね。

  4. 匿名 より:

    ↑とても言いたいことは分かるけど、数も重要だから仕方ない部分はあるのかもしれない
    大阪府連の応援受けて大阪維新と対立してた倉田さんとかさ。
    全員が全員維新スピリッツになるってのは、例えば企業でも難しい話。だからこそガバナンスが重要ってことになるんだろう。どうやって一枚岩にするのかという。
    自民党だってあれだけ思想が違う人らがごちゃまぜになってるけど第一党だしね。(それしか入れるとこないというのもあるが)

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