とりあえず、アップしておきます。
16日の記者会見で、説明している部分もあります。
合わせて観ると、より理解しやすいと思います。
引用
朝日39面。今、大阪の高校進学では家庭の経済的事情によらずに公立でも私立でも選べるようになった。これを競争主義だと批判する向きもあるが、競争させられるのは学校である。学校はこれまで以上の努力が求められるのは事実である。記事には学校が選別される基準が不明確だというニュアンスがある。
だからこそ中学での進路指導が重要となる。ここは教員の領域。子どもたちに合った学校をきちんと選んであげて欲しい。そして批判の黄金則通り、朝日は今大阪で起きている学校選別の基準が不合理ではないかと言いたいようだ。駅に近いとか、学校名が通っているとか、理由が見えないと。
しかし、これまでは、「お金がなかったら公立」という、最も不合理な選別基準がまかり通っていた。この最も不合理な基準を取り除くために知事時代にエネルギーを投入して今の制度を作った。
今大阪で起きている学校選別基準に問題があるかもしれない。しかしそこだけを批判するのはいつものコメンテーター的批判。これまでの「お金がなければ公立」という基準を是とするのか。僕はこれが許せなかった。だからこの基準を壊した。そしたら細かな問題も出てくるだろうが、それは対応可能な範囲だ
改革をすれば必ず影の部分も出てくる。その影を恐れて改革をやらないのか。改革をする前の影と、改革後の影を比べて、後者が小さいのであれば改革を進めるべきだ。そして改革によって生じる影について、さらに改革を進める。前進するにはそれしかない。
自称インテリは改革後の影を批判して、自分の存在意義を強調する。そして結局現状維持。今の影の部分には全く目もくれない。改革後の影を避けて、現在の影は放置する。自称インテリが国民からの大きな支持を得ず、むしろ世間の感覚からずれて行くのは、結局今の問題を何も解決しないからだ。
少し前の3月13日読売新聞社説。維新八策は今後しっかりと詰めていきます。この維新八策は個別政策というよりも、維新の会の綱領のようなもの。維新の会の価値観を固めるものです。消費税については、全て地方税に移管。その代わり地方が受けている地方交付税を国に返上。
そうすると消費税は、地方(道州)が上げるか下げるかを決めるものになる。だから今回の政治塾レジュメでは消費税を上げるのかどうかに触れなかった。消費税増税は地方が決めるもの。消費税を地方税にするということが維新の会の目指すべき目標である。
また年金制度も賦課方式からの脱却を目指すので、今の賦課方式を前提として消費税を上げることには反対である。社会保障制度や税制全般を見直して上げる必要があれば上げれば良い。しかし今の国と地方のあり方、社会保障制度を前提として消費税を上げてもそんなの対処療法。すぐに追加増税が必要になる
そんな付け焼刃的な消費税増税には大反対。15年に10%に上げた後にさらに増税が必要だと、もうそんな話になっているではないか。朝日も読売も大手メディアは増税大合唱で、それこそ第二次世界大戦時の批判精神を捨てた報道の反省がない。
今の統治機構のままの増税など日本のためにならない。子どもたちのためにもならん。僕は増税には反対ではない。ただし増税するなら統治機構を根本から変える、社会保障制度を根本から変える、税制を根本から変える、それが必要だ。今の仕組みで増税しても日本は持たない。大手メディアよ目を覚ませ!
また読売社説は首相公選制について、首相与党と、議会の多数党がねじれると国会運営が困難になるのではないかと指摘。しかし、地方議会において首長与党が少数なんて言うことはしょっちゅうある。僕も知事時代、維新の会は112の議席のうち6からスタート。統一地方選挙まで29しかなかった。
大阪市長になっても大阪市議会での大阪維新の会は86議席のうち33。少数与党だ。それでも首長が直接選挙で選ばれていることも背景に、議会とはきっちりと話ができている。もちろん議会は、全部賛成というわけにもいかないが、全部反対というわけにもいかないだろう。これが直接選挙の最大の意義だ。
また文芸春秋における読売新聞主筆渡辺氏の論文を読んだ。教育バウチャーについては完全に勘違い。今大阪市でやろうとしているのは、学校外教育(塾など)費の助成。教育バウチャーとは、小中高にかかっている公費を先に子どもたちに渡してしまうというもの。維新の会では大学まで含めることも検討。
つまり学校サイドに税を投入するのではなく、その税分を子どもに渡してしまう。そして子どもが学校を選ぶ。学校は生徒を集めて運営費を賄う。今大阪が高校でやっていることをさらに小中にも広げていく考え方。私立も公立もなくなってきます。これが教育バウチャー。ある意味革命です。
この教育バウチャーと、塾代を助成するためにこれから大阪市で始めるバウチャーを、渡辺氏は混同。そして地方分権についても勘違いがある。地方分権は、地方が全て権限を持つものではない。国と地方の役割分担だ。ある意味、国の役割が純化され、その部分に関しては国の力が強まる。
教育についても国の役割、地方の役割を明確化しようというのが維新の会の価値観。今は、初等・中等教育も文科省に右へならへ。ゆとり教育が批判されているが、大阪維新の会が目指す教育行政の仕組みでは、文科省がゆとり教育をやろうと思っても地方がある程度拒否できる。
今の文科省を頂点とする教育行政の仕組みでは、ゆとり教育を是正するのにどれだけの労力が必要となったか。日本全体で方向転換するのは本当に難しい。地方がやるべきことを地方に委ねていれば、あんなゆとり教育の大失敗はなかったであろう。
そして渡辺氏が僕に対して一番懸念していること。僕が「政治はある種の白紙委任」と朝日新聞のインタビューに答えたことに関してヒトラーとだぶらせている。これは論理の飛躍。今、子どもがマクドナルドを買ってきた。それを食べてから反論する。
(橋下氏 twilogより)